Chapter.4 スーツ&タイに込められた想い。

丹下健三の時代から、弊社設計スタッフの服装は「スーツ&タイ」が基本です。さすがに最近は「ジャケット&タイ」の社員もいますが(笑)。私たちのスタイルには、私たちはクリエーターであると同時にビジネスマンであり、「建築はサービス業」であるという考えがあるからです。

新しいプロジェクトが始まると、私たちはポケットを空っぽにして臨みます。色でいえば白。まさに白紙の状態です。そこにデザインはありません。なぜならデザインはお客さまの頭のなかにあるからです。もちろんお客さまはプロではないので想いを表現したり、言葉にすることはできない場合が大半です。しかしその人が心地よいと感じる空間は必ずあるのです。私たちはその想いを引き出すことに全力を注ぎます。

そのために私たちが大切にしているのはお客さまとの対話です。対話を繰り返してお客さまの想いを引き出し、あるべき建物へと一緒に創り上げていきます。もちろんその過程にはプロとしての提案をどんどん加味していきます。しかし基本はお客さまの想いであって、それを私たちの技とセンスと想いで建物というカタチにしていきます。説得はしません。納得できるデザインに仕上がるまで対話を繰り返します。それが丹下都市建築設計の仕事の流儀でもあります。

建築はサービス業である、という考えが丹下都市建築設計にはあります。

Chapter.3